夕陽を映すあなたの瞳
 ようやくひと通り見終わり、レジへ行くと、合計金額は5000円を超えた。

 ええー?100円ショップで5000円?!と心は驚いたが、サラは、こんなに買って5000円?!と、別の意味で驚いていた。

 次はホームセンターに向かう。
 ここでもサラは、カラーボックスや突っ張り棚、ダストボックスなどを次々と選んでいく。

 そして別の雑貨のお店で、綺麗な色のランチョンマットやエプロン、ティーポットやカップを選ぶと、ようやく満足げに買い物を終えた。

 ランチの前に、大量の荷物を、昴が一度車に運びに行ってくれる。

 近くのお店を覗きながら待っていると、ふと、サラが呉服屋の前で足を止めた。

 「How beautiful…」
 「浴衣ね。本当、素敵だわ」

 飾ってある浴衣を見て心が言うと、サラは怪訝そうな顔をする。

 「ユカタ?not キモノ?」
 「ああ、うん、そうね。着物はformal styleだけど、浴衣は、もっとこう、casual なの。ほら、fireworks見に行ったり」
 「Oh, that sounds like a lot of fun!」

 浴衣のディスプレイの横に、近々開催予定の花火大会の一覧が書いてあった。

 (この近くだと、7月20日にあるのね)

 その時、お待たせ!と昴が戻って来て、3人はレストランに入った。
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