夕陽を映すあなたの瞳
 「Thank you so much, Coco and Subaru」
 
 買い物とランチを済ませると、3人でサラのマンションへ行き荷物を運んだ。

 突っ張り棒の使い方を説明したり、カラーボックスを組み立てたりしてから、心と昴はサラのマンションをあとにする。

 サラは何度も二人に礼を言い、楽しかった!と笑う。

 心も、お役に立てて良かったと微笑んだ。

 「久住、今日は本当にありがとう」

 心のマンションに向かいながら昴が言う。

 「ううん。私もとっても楽しかった…って、そう言えば私今日、全然伊吹くんとしゃべってなかったね」
 「あはは!そうだな。俺もずーっと黙ってた気がする」
 「ごめんね。なんか、ないがしろにしちゃったみたいで」
 「全然!女子トーク、楽しそうだなーと思って見てたよ。それに二人とも、もの凄くナチュラルに英語と日本語混ぜて会話しててさ。凄いなーって」

 心は思わず苦笑いする。

 「あはは…。私、伊吹くんみたいに英語話せないから」
 「いや、そんなことないよ。それにサラも俺なんかと話すより、久住と話してる方が何倍も楽しそうだった」
 「そう?あんなのでいいなら、またいつでも誘って」
 「ありがとう!サラも絶対また久住に会いたいって言ってくると思う」
 「うん!いつでもウェルカムだよ」

 ふふっと二人で顔を見合わせた。
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