世界くんの想うツボ〜年下ドS御曹司との甘い恋の攻防戦〜
第3章 揺れる心と戸惑う想い
世界の家でちゃっかり両面卵焼きのベーコン添えにトマトスープ、トーストをごちそうになった私は、ひとまず着替えたいからと世界の家から隣の自宅へ戻りシャワーを浴びた。
髪の毛をドライヤーで乾かしながらも、心がふわふわする。
(待って……浮ついてんじゃないわよ、梅子)
──ヒヒーンッ
「げっ、嘘、もう催促?」
半乾きの髪を耳に掛けながらテーブルに置いておいたスマホのメッセージを確認する。相手は勿論さっき帰り際にLINE交換した、意地悪で生意気なお隣さんだ。
──『用意できました?』
「まだに決まってんでしょうが」
私は素早く『まだかかるから』と一言だけ返してクローゼットをのぞき込む。
「これ、かな……いややっぱこれか?」
こんなに休日の私服を悩むなんていつぶりだろうか。私はお気に入りのシックな黒いワンピースを手に取りかけて止める。
「……あの画像削除してもらうための契約……交際?ってやつだし……それに三ヶ月したらどうせ契約解除なわけだし」
でもカタチだけとはいえ、五年ぶりの彼氏というものに正直戸惑っている。いつもなら気ままなお一人さま生活も今日は違う。
「御堂くんも時代劇興味あったのかな……」
世界の家で朝食を食べた後、今日の予定を聞かれて咄嗟に殿村からもらった時代劇の映画を観に行くことを話すと一緒に行くと言い出したのだ。殿村から貰ったチケットはペアチケットのため、問題はないのだけれど。
──ヒヒーンッ
またスマホから馬の鳴き声が聞こえてくる。
髪の毛をドライヤーで乾かしながらも、心がふわふわする。
(待って……浮ついてんじゃないわよ、梅子)
──ヒヒーンッ
「げっ、嘘、もう催促?」
半乾きの髪を耳に掛けながらテーブルに置いておいたスマホのメッセージを確認する。相手は勿論さっき帰り際にLINE交換した、意地悪で生意気なお隣さんだ。
──『用意できました?』
「まだに決まってんでしょうが」
私は素早く『まだかかるから』と一言だけ返してクローゼットをのぞき込む。
「これ、かな……いややっぱこれか?」
こんなに休日の私服を悩むなんていつぶりだろうか。私はお気に入りのシックな黒いワンピースを手に取りかけて止める。
「……あの画像削除してもらうための契約……交際?ってやつだし……それに三ヶ月したらどうせ契約解除なわけだし」
でもカタチだけとはいえ、五年ぶりの彼氏というものに正直戸惑っている。いつもなら気ままなお一人さま生活も今日は違う。
「御堂くんも時代劇興味あったのかな……」
世界の家で朝食を食べた後、今日の予定を聞かれて咄嗟に殿村からもらった時代劇の映画を観に行くことを話すと一緒に行くと言い出したのだ。殿村から貰ったチケットはペアチケットのため、問題はないのだけれど。
──ヒヒーンッ
またスマホから馬の鳴き声が聞こえてくる。