劣等生と魔法のキス
リーマスがミアの腰に手を回し、ミアは恐る恐るリーマスの肩に手を置く。距離がグッと近くなり、ミアは緊張を覚えながら言う。

「私、踊ったことないんだけど」

足を踏んでしまわないか、そう不安になるミアにリーマスはニコリと安心させるように笑った。

「大丈夫、リードは僕に任せて」

そう言い、リーマスはゆっくりと踊り出す。ミアもリーマスに体を任せ、足を動かす。ミアの耳元でリーマスが「一二三、ニニ三、三ニ三」とステップを教えてくれるため、初めてだというのにミアは踊ることができている。

「ミア、シンデレラかベルみたいだね。すごく綺麗」

ミアの耳元で囁かれた言葉に、彼女は胸を高鳴らせ、頰を赤く染める。世界中で愛されるディズニープリンセスと同じくらいに美しいなど、ディズニープリンセスに失礼だろうと思い、ミアは口を開く。

「嘘でそんなこと言うのはよくないよ。女の子がみんな勘違いしちゃう。私がリーマスのこと好きになっちゃったら困るでしょ?」
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