劣等生と魔法のキス
「そういえば、少し前にも大広間でリーマスに話しかけられてたよね?あとダンスの授業でリーマスと踊ってた!」

「何それずるい!私たちがどんなにアピールしても振り向いてもらえないのに、何でこんな劣った女にリーマスは夢中なわけ?惚れ薬でも盛ったの!?」

落ちこぼれのくせに、何の取り柄もないくせに、私たちの方が可愛いのに。次々と悪口を言われていく中、ミアはスカートを握り締めてただ黙っていた。彼女たちの言う通りのため、反論できないのだ。

「何とか言ったらどうなの!?」

一人がミアの頬を勢いよく引っ叩き、胸ぐらを掴む。叩かれた頰は思っていたよりも痛み、ミアの視界がぼやける中、彼女は言った。

「私、確かに落ちこぼれだし何の取り柄もない。リーマスがどうして私を好きになってくれたのか、全然わからない。でも!リーマスは嘘で「好き」とか言わない人だってことはわかるから、リーマスみたいな人に好かれてていいのかなって思っちゃう時もあるけど、嬉しいって思ってる自分はいるよ」
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