劣等生と魔法のキス
心臓が高鳴って止まないミアに追い打ちをかけるように、リーマスがミアと同じようにしゃがみ込み、耳元で囁く。

「僕、入学式の時からミアのことが好きだったんだ。三年分の片想い、受け取ってくれる?」

ミアが顔を上げれば、目の前にリーマスの顔がある。先ほどのキスを思い出し、ミアは真っ赤な顔をしながら杖を向けた。

「ち、近い!離れて!セヴギ!」

ミアは呪文を唱えたものの、杖から出てきたのは花びらだった。青紫色の桔梗の花びらが勢いよく杖から飛び出し、美しい花びらの雨を降らせている。

「今度は桔梗か〜……。綺麗だね」

リーマスが微笑む。ただそれだけでミアの心は揺さぶられる。

パーティーの誘いへの返事、そして告白の返事をミアがしてしまうまであと数秒ーーー……。











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