ようこそ、新たな自殺志願者たちよ


「家だけではない。学校生活においてもクラスのヤツから言われ虐められ、社会に出てもソレは変わらなかった。お前たち、歳は幾つだ」

「え……高校1年生の16歳」

「人生はお前たちが思っているほどキラキラもしていないし、輝いてもいない。待っているものは絶望のみだ。そんな世の中だから……そんな世の中だったから、病気を患っていても、必死で生きたいと思う奴らを殺した方がいいと思った」

「…………」

 「そんなことはない」と言いたいけれど、殺人鬼の過去を知ってしまったら、安易に言葉にできなくなってしまった。そんなオレとは違ってアヤは口を開いた。

「でも、アナタは今後悔してるんでしょ? せめてもの償いでちゃんと成仏して。しっかり反省したら、来世はきっと普通の人生を過ごすことができる。幸せになれる」

 アヤの言葉は深い。

 今世とか、来世とか、そんなことオレは1ミリも考えたことがなかった。

「それに、アナタを痛めつけた親も友達も酷いことをしてきた人も、亡くなっている今、あの世でしっかりと裁かれる」

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