ようこそ、新たな自殺志願者たちよ
「そんなわけないよ。確かに、あの殺人鬼の過去は壮絶だったかもしれないけど、アタシ達はアイツとは違うし。それより、どうするの? 自由研究。今日の都市伝説まとめるの?」
「いや、さすがに……」
「じゃあ今度は楽しそうでキラキラした自由研究にしてみたら? ほら、有名な某テーマパークにカップルで行ったら別れるのか、そういう都市伝説を暴いてみたら?」
「無理だろ、オレ、彼女いないし。それに、都市伝説の場所にはもう絶対好きな子は連れて行きたくないって思った……し……」
……アレ。
ま、まずい。
今、ドサクサに紛れてアヤに告白しなかった?
アヤを見てみると、顔を真っ赤にしてオレを見ていた。
「え、ええっと、亮……ごめん、ちょっとよくわかんない……」
ま、まずい。オレ、振られる!?
「いや、ちがう、そうじゃなくて……つーか、違う! 何でもないから忘れてくれ!」
その時、真の廃墟病院の仕組みが分かった。
【行ったら必ず死にたくなる、恐怖の廃墟病院】
――違う意味で、オレは死にたくなるらしい。
って、冗談じゃねぇ!!
「いいか、アヤ! オレは恐怖の廃墟病院の都市伝説を終わらせるためにここに来たんだ! この意味わかるよな!?」