15歳差の愛してる.
「店長~!」

まだ濡れてる髪を
タオルで包み
ソファーでくつろいでる
店長に抱き着いた

―――ギュッ!

「お!びっくりした~!
風呂早いなあ!」

「だって寂しいから」

「ちょっとだけやん!
まあ俺もやったけど」

「店長?」

「ん?」

「好き?」

「大好きやで」

「私も」


子供みたいな会話をして
やっと少し心が満たされ
体を離した



好きだよ
本当に。

本当好き過ぎる。

でも…
好き過ぎると
不安になる事があるんだ。


さっきもだけど
1人になると店長が
どっか行っちゃうんじゃないかって。

そう思う時がある


今もソファーで2人
隣に居るのに
幸せ過ぎるのに
どこか不安で
私から手を握った



何も言わずに
手をにぎり返してくれる店長に私は安心を覚えるんだ



「さくらちゃん?」

「はい?」

「俺の事好き?」

「好き」

「それだけ?」

「大大大好き」

「ありがとう、俺もやで」

私と同じ事を聞く店長

店長も…不安なの?



店長が
お風呂に入ってる間も
無理矢理テレビに集中した
でもふとした瞬間に
不安になるのがこわくて
歯磨きをしたり
時間を潰した


―――♪

明るい音楽が
室内に響いた

あっ電話だ

店長まだお風呂だし…
出る訳にいかないし

どうしよう

あたふたしてる内に
留守電の音声に切り替わった

「―――発信音の後にお名前とご用件をお話し下さい、」


―――ッピー


「パパー?
私やけど家の事大丈夫?
廉がこっちでちょっと風邪ひいちゃったから
明日予定より早く帰るわ、
2時には帰れると思います
それでは」

ツーツーツー…


…奥さんだ
廉君大丈夫かな?
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