15歳差の愛してる.
「おはよ、」

玄関まで行くと
すでに友紀が居た

「おはよ、」

お互いいつもより
1トーン低い声

私も友紀も
怒ってる訳じゃない


「外行く?」

ここじゃ話しにくいと
思ったから
私はコート
を羽織りながら
提案した


「…でも」

友紀はちょっと困った
顔を見せた

でも?


「…でも、ソレ」

友紀の視線は
私の髪の毛を見てた


髪に手を当ててみる


「…あっ!」

そっか

私、髪の毛グッチャグチャだ

これじゃ外に出らんないか

私の家のスグ外には
ショッピングモールがある

いくらなんでも
恥ずかしいよね

「ゴメン、…どうぞ」


私は階段の方へ案内した

…やっぱ私の部屋で話そっと

年に1、2回あるかないか
って位のヒドい寝癖。


こんな時に…最悪

「おじゃまします」

ニッコリ笑って
友紀は中に入ってきた。



友紀が家に来るのは
珍しくない

友紀の
家私の家から
近くて。

友紀が彼氏の徹君と
喧嘩した時も
泣きながら家に来た



今日は私が泣きそうだよ

―――ガチャ


無言の私達だから
ドアを開ける音が
妙に大きく感じた

「おじゃまします」

友紀本日2回目の
おじゃまします

「どーぞ」

友紀は
私の部屋の
中央に置かれた
ソファーに座った


私も友紀の隣になる様に
ソファーに座った


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