15歳差の愛してる.
「さくらー!
起きなさ~い!」


「……んん…」

朝っぱらから
お母さんの声が響く



「さくら~!」

……もう…起きてるってば


「起きたよ~!」

1階にいるお母さんに
聞こえる様に
大きい声で叫んだ


…冬休みなのに
起こさなくてもなあ


今日はバイトもないし


ふと
携帯を見た


13:49


…えっ?
…嘘でしょ?
もうお昼過ぎてるじゃん!



店長との初デートが終わって
家に帰ったすぐ後
唯一私達の関係を知ってる
親友、友紀にデートの事を報告したんだ

そしたら凄く喜んでくれて

詳しく聞きたいから
会おうって
言ってくれた

もう学校始まっちゃうから
その前に聞きたいんだって
言ってくれた

冬休みはあと1週間位で
終わっちゃうから。


だから
しあさってに会おう、
ってなった


待ち合わせは

13:00に駅


今日はその
初デートの日から数えて

“しあさって”

に当たる


そして今は

13:49分


待ち合わせは


13:00


恐る恐る携帯を開く


着信あり 2件
新着メール 4件


当たり前だけど
着信は2件とも
友紀。

メールは
1件は中学からの友達からで
1件は店長からで
2件は友紀から。

短い友紀からの
2つのメール

初めのメール

ついたよ~

次のメール

まだあ~っ?

ゴメンね!
とりあえず
電話しなくちゃ!


―――プルル…

「はい!」

「…友紀…ゴメン!」

「さくら大丈夫!?」

…?

「え?…大丈夫だけど…?」

「さくらが
待ち合わせに遅れるなんて珍しいから
何かあったんじゃないかって心配したんだよ!」

「違うの…友紀ごめん!」

「本当どうしたのっ?」

「…寝坊です」

「…も~!
…でも良かった!
まだ駅いるから待ってるよ?」

「ゴメンね?いそぐから!」

「は~い!」
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