15歳差の愛してる.
―――ポタッ

冷たっ

あー
雨……
降って来ちゃった

傘ないよ…

近くに
雨宿り出来そうな場所も
無いし

~♪

その時ポケットの中の
携帯が震えた

携帯の画面に映し出された
店長の文字。

どうしたんだろ?

「はい?」

「さくらちゃん俺やけど!」

「どうしました?」

「もうちょいで着くんやけど雨降ってきたやん
大丈夫?寒ない?」

「大丈夫です!」

「めっちゃ空いてるから
あと2分で着くからね!」

「は~い」

「じゃあね!」

プチッ
ツーツーツー…

…店長は
本当に優しい


普通雨降って来たけど大丈夫?

なんて普通電話しないよね…

店長に
これから会えるんだもん
雨位へっちゃらだよ!


でも雨はどんどん
土砂降りになってくる


あ~店長まだかな?



さすがに寒いかもっ



―――あ!

遠くに見える
白い車

来た!
店長だ!

店長の車に向かって
走り出す私


「さくらちゃん!
遅なった!
はよ乗り!」

窓を開けて心配そうな顔で
私に話し掛ける店長

「おじゃまします」

後部座席に乗った私を
おいでって言って
手をとり
助手席に乗せかえた

「ちょっと
どっかで止まろ、
落ち着いて話せる所」

店長と手を握ったまま
車は動き出した



「ここでええか」

ちょっと進んだ所にある
大型デパートの駐車場で
車は止まった

「ここ無料やねんなー!」

八重歯を見せながら
ニコッて笑う店長

私もつられて笑った
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