15歳差の愛してる.
「店長……?」

「ん?」

「あの…
……会いたかったです」

寒さのせいかな?
今だけは
少し…甘えたかった、


「そんなん俺もだよ?」

店長は
横にあった自分の
マフラーを手に取って
私の首に巻き付けた

「…暖かい」



頬に触れる店長の手

マフラーより暖かくて

どんどんどんどん
体温が高くなってくよ


店長の顔が近付く


―――チュッ

店長の唇が
私の唇に触れる



本当に触れただけの
軽いキス



「さくらちゃん?
物足りへんの?」

―――カーッ

店長の言葉に
顔が熱くなる

「そんな事ないですよっ!」

「ハハハ!ウソやって~!
でも…俺は物足りないなあ」

「も~!
何言ってんですかっ!」

「ホンマやし!
ブラウスも髪もビチョビチョの
さくらちゃんに
会いたかったなんて言われたら男やったら誰でも理性崩れるわ!」

「じゃあ…襲うんですか?」

「襲いません!
そんな男やないで!
ぐっとこらえます!」

「襲っても良いのに~!」

「ハハハ!
そんな事俺以外に言ったら
ホンマにキレるからね!」

「はーい」


店長はニコって笑って
頭をポンポンってした


ちょっと店長
素を見せてくれたのかな?



“店長”の店長じゃなくて
“男”の店長を見れた気がするよ?
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