15歳差の愛してる.

｢えっと………
安いのって何ですか?｣

私の質問に店員さんは
ｸｽｯて笑った

あ～
恥ずかしいなあ～…

でも1029円だもん
しかたない!

｢ご予算はおいくらですか?｣

｢…1029円です。｣

｢でしたら、手袋なんていかがですか?
ご予算内で充分お買い求め頂けますよ?｣

｢良いですねえ!｣

｢ご案内いたしますね?
こちらです!｣


……小さい手袋、
可愛いなあ

700円かあ

何色が良いかなあ?


店長は黒が好きだけど…

｢…これにします!｣

前に見た店長の家族写真
廉君、青の服着てた


青いﾍﾞｰｽに
黒と白のﾊﾟﾝﾀﾞの
模様が入った手袋


本当に可愛いな

ﾗｯﾋﾟﾝｸﾞしてもらった手袋を
ｸｼｬｸｼｬにならない様に
店長の元へ走って行く



―――ｱﾚ?

居ない…

店長ﾄﾞｺ行っちゃったんだろ?

急いだから
そんな時間経ってないはずだけど


しかたないから
さっきまで一緒に座っていた
ﾍﾞﾝﾁに1人で座る


……寂しいなあ～


｢さくらちゃん!｣

｢あ～!店長～!｣

｢ｺﾞﾒﾝね?ﾄｲﾚ行ってた!｣

｢帰っちゃったかと思った…｣

｢ｱﾊﾊ!そんな訳ないやん!
…ﾊｲ!｣

手を差し延べる店長
私もそっと手を合わせる、

｢あっ、
鍵ありがとうございました｣

｢はいよ～
そろそろ出よっか?｣

そう言いながら
鍵をﾎﾟｹｯﾄにしまう店長。

｢そうですね、
出ましょっか!｣


車で手袋、渡すんだ

びっくりするかな?