蒼空side

精神科が人手不足でヘルプに入った時に来た、七瀬小羽さん。

彼女は俺と同じ小児科のナースだ。

正直驚いたけど、兄貴の移動の時になんか聞いてた気がして慎重に進めた。

彼女は通院こそ来てくれなかったものの薬欲しさで来たみたいで、俺は迷った。

涙を溜めながら怖いのに怯えて震える彼女は見てられなくて、1週間の約束であげた。

しかも、前の薬が効かなくなっていてかなり強めなやつ。

副作用が少ないものにしたけれども、吐き気が強目に出てしまうやつで、1週間をどう乗り切るか迷っていた。

まあ、薬を出したら嬉しそうにするもんで、俺も少し安心した。
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