粉雪
それから
加奈はあまりしゃべらなかった


俺は帰り道
スケッチブックを強く握りしめる、加奈の小さな白い手を思い出していた




俺に何かできないか…―



加奈には笑っていてほしい



何よりも
加奈のあんな顔は見たくない



そして
俺はあることを思い付いた



着々と俺の中に出来上がる計画



好きな人には
笑っていて欲しいから



全力で支えてやりたいんだ
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