粉雪
「あ、すみません。
私…よそ見しててっ…」


慌てて立ち上がる彼女

スカートを叩いて土ぼこりを落とす


そして
近くにあった荷物をまとめ「本当にすみませんでした。」
そう言って小走りで行ってしまった




俺は小さくなる彼女の背中を見送るだけ


それでも
鼓動はうるさいくらいに聞こえた
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