タロくんとハナちゃん
チュッ!チュッ!と啄んで、深くなる。
煙草とコーヒーの苦味が、華子の口内に広がる。
思わず、眉間にシワを寄せた。
「んん…!!」
「ハナちゃん」
「ん…」
「キス、嫌?」
「いえ!
ちょ…ちょっと、苦くて……
だ、だから!嫌じゃなくて……
あ、あの!
タロくんとのキス、好きです!」
しどろもどろになり、弁解する。
「ほんと?僕とのキス、嫌になってない?」
「はい!」
「良かった!」
「あの、タロくん。
片付けて、準備しないと……」
「あ、そうだね!
一緒にしよ?」
「でも、家事は私の……」
「それ却下ー!」
華子は引っ越す前、家事は自分にさせてほしいと話していた。
生活の全て太朗持ちで、華子は居候のようなものだから。
「でも……」
「何でも、一緒にしたいんだもん!
僕達は、何でも一緒!」
「わかりました」
「それに、このマンション…丸雄のだし。
生活費は、父さんが面倒見てくれてるし」
「そうだったんですか!?」
「そうだよ!
ほら、僕は愛人の子でしょ?
母さんが中三の時に死んだんだ。
でも、御堂の屋敷に世話になるわけにはいかない。
父さんは僕を、息子としてちゃんと認知してくれてたけど、世間体ってゆうのかな?
だから、当時大学生だった丸雄が住んでたここに世話になることにしたんだよ?
まぁ……でも丸雄は、既に大学行きながら仕事もしてたから、ほとんどこのマンションにはいなかったけどね!
結局丸雄から、この部屋を譲り受けたって感じかな!」
「そうなんだ…」
「うん!だからね!
気を遣わなくていいんだよ?」
結局一緒に片付けを行い、準備をして二人はマンションを出た。
指を絡め合って手を繋ぎ、駅に向かう。
駅に着いて、電車に乗り込んだ。
「ハナちゃん、端の方に行こ?」
「あ、はい」
乗客が多く、犇めき合っている。
太朗と華子は、潰されないように端の方に寄った。
「大丈夫?苦しいよね?」
「大丈夫です!」
太朗が守るように華子を包んでいるが、乗客に押されどうしても潰れそうだ。
「それより、タロくんの方が苦しいですよね?
私を潰さないように踏ん張ってるから…」
「大丈夫!
………でもこんな密着してると、キスしたくなるね……!」
華子に耳打ちする。
「え!?/////」
「フフ…赤くなった!可愛い~」
赤くなった頬をつっつく。
「だ、だって/////」
「しちゃう?」
「へ?」
「キ、ス!」
「あ、いや、その、こ、ここでは…/////」
「フフ…冗談だよ!(笑)
ほんっと、可愛いなぁー」
「……/////」
太朗は終始、華子をからかい頬をつついていた。
煙草とコーヒーの苦味が、華子の口内に広がる。
思わず、眉間にシワを寄せた。
「んん…!!」
「ハナちゃん」
「ん…」
「キス、嫌?」
「いえ!
ちょ…ちょっと、苦くて……
だ、だから!嫌じゃなくて……
あ、あの!
タロくんとのキス、好きです!」
しどろもどろになり、弁解する。
「ほんと?僕とのキス、嫌になってない?」
「はい!」
「良かった!」
「あの、タロくん。
片付けて、準備しないと……」
「あ、そうだね!
一緒にしよ?」
「でも、家事は私の……」
「それ却下ー!」
華子は引っ越す前、家事は自分にさせてほしいと話していた。
生活の全て太朗持ちで、華子は居候のようなものだから。
「でも……」
「何でも、一緒にしたいんだもん!
僕達は、何でも一緒!」
「わかりました」
「それに、このマンション…丸雄のだし。
生活費は、父さんが面倒見てくれてるし」
「そうだったんですか!?」
「そうだよ!
ほら、僕は愛人の子でしょ?
母さんが中三の時に死んだんだ。
でも、御堂の屋敷に世話になるわけにはいかない。
父さんは僕を、息子としてちゃんと認知してくれてたけど、世間体ってゆうのかな?
だから、当時大学生だった丸雄が住んでたここに世話になることにしたんだよ?
まぁ……でも丸雄は、既に大学行きながら仕事もしてたから、ほとんどこのマンションにはいなかったけどね!
結局丸雄から、この部屋を譲り受けたって感じかな!」
「そうなんだ…」
「うん!だからね!
気を遣わなくていいんだよ?」
結局一緒に片付けを行い、準備をして二人はマンションを出た。
指を絡め合って手を繋ぎ、駅に向かう。
駅に着いて、電車に乗り込んだ。
「ハナちゃん、端の方に行こ?」
「あ、はい」
乗客が多く、犇めき合っている。
太朗と華子は、潰されないように端の方に寄った。
「大丈夫?苦しいよね?」
「大丈夫です!」
太朗が守るように華子を包んでいるが、乗客に押されどうしても潰れそうだ。
「それより、タロくんの方が苦しいですよね?
私を潰さないように踏ん張ってるから…」
「大丈夫!
………でもこんな密着してると、キスしたくなるね……!」
華子に耳打ちする。
「え!?/////」
「フフ…赤くなった!可愛い~」
赤くなった頬をつっつく。
「だ、だって/////」
「しちゃう?」
「へ?」
「キ、ス!」
「あ、いや、その、こ、ここでは…/////」
「フフ…冗談だよ!(笑)
ほんっと、可愛いなぁー」
「……/////」
太朗は終始、華子をからかい頬をつついていた。