タロくんとハナちゃん
それから太朗と華子は、街をゆっくり歩いていた。
「あ!そうだ!」
「ん?」
「タロくん、服を買いに行きたいんですが……」
「うん!いいよ!」
「それであの…/////」
「ん?なぁに?」
「タロくんに、コーディネートしてほしいなって……
ヘアスタイルみたいに、タロくんの好きなのを…/////」
「フフ…!喜んで!
…………んー、どれがいいかなぁ」
キョロキョロして、見て回る太朗。
取っては戻し、取っては戻しを繰り返す。
「━━━━━これは?このワンピに、今着てるカーディガン着ても似合うと思う!」
「わぁ…可愛いですね!」
「試着してみて?」
「はい!」
━━━━━━……
「…………どう…でしょうか?」
「ん!可愛い~!」
「フフ…じゃあ、買おうかな?」
「だったら、それ着て帰ろ?
僕がコーディネートしたハナちゃんと歩きたい!」
「はい!」
そしてまた手を繋ぎ、ゆっくり歩く。
「━━━━━タロくん、お手洗い行ってきていいですか?」
「ん。
じゃあ僕、煙草吸ってくるね。
すぐそこだし!
何かあったら、叫んで?すぐ助けに行くから!」
用を済ませ、個室を出る。
「見たー?」
「すぐそこの灰皿んとこでしょ?」
「ヤバいくらい、カッコいい人いたよね!」
「うん!」
トイレ内の鏡の前で、若い女性達が話していた。
「モデルさんかな?」
「いや、確か……有名なチームの総長じゃなかったかな?」
「あんな、彼氏欲し~」
「だよね~!」
華子は“タロくんのことだ”と少し、ヤキモチを妬きながらトイレを出た。
煙草を吸っている太朗がいた。
確かに、カッコいい。
スラッとしたモデルのような整った容姿。
さっぱりとした短髪と透明感のあるアッシュカラー、耳に光るピアス。
煙草を吸っている姿が、あまりにも様になっている。
華子は、言葉にならない嫉妬心で胸を押さえた。
苦しい。
苦しい。
苦しい━━━━━━
大きな声で言いたい。
彼は“私の”恋人━━━━だと。
「あ!そうだ!」
「ん?」
「タロくん、服を買いに行きたいんですが……」
「うん!いいよ!」
「それであの…/////」
「ん?なぁに?」
「タロくんに、コーディネートしてほしいなって……
ヘアスタイルみたいに、タロくんの好きなのを…/////」
「フフ…!喜んで!
…………んー、どれがいいかなぁ」
キョロキョロして、見て回る太朗。
取っては戻し、取っては戻しを繰り返す。
「━━━━━これは?このワンピに、今着てるカーディガン着ても似合うと思う!」
「わぁ…可愛いですね!」
「試着してみて?」
「はい!」
━━━━━━……
「…………どう…でしょうか?」
「ん!可愛い~!」
「フフ…じゃあ、買おうかな?」
「だったら、それ着て帰ろ?
僕がコーディネートしたハナちゃんと歩きたい!」
「はい!」
そしてまた手を繋ぎ、ゆっくり歩く。
「━━━━━タロくん、お手洗い行ってきていいですか?」
「ん。
じゃあ僕、煙草吸ってくるね。
すぐそこだし!
何かあったら、叫んで?すぐ助けに行くから!」
用を済ませ、個室を出る。
「見たー?」
「すぐそこの灰皿んとこでしょ?」
「ヤバいくらい、カッコいい人いたよね!」
「うん!」
トイレ内の鏡の前で、若い女性達が話していた。
「モデルさんかな?」
「いや、確か……有名なチームの総長じゃなかったかな?」
「あんな、彼氏欲し~」
「だよね~!」
華子は“タロくんのことだ”と少し、ヤキモチを妬きながらトイレを出た。
煙草を吸っている太朗がいた。
確かに、カッコいい。
スラッとしたモデルのような整った容姿。
さっぱりとした短髪と透明感のあるアッシュカラー、耳に光るピアス。
煙草を吸っている姿が、あまりにも様になっている。
華子は、言葉にならない嫉妬心で胸を押さえた。
苦しい。
苦しい。
苦しい━━━━━━
大きな声で言いたい。
彼は“私の”恋人━━━━だと。