タロくんとハナちゃん
どうしてハナちゃんは、僕を狂わせることをこんなに簡単に言うのだろう━━━━━

この世で一番大切な、僕だけのハナちゃん。

出逢った時から、僕の心を掴んで離さない。

可愛くて、愛おしくて……ほんと、おかしくなる。



「━━━━って、なんか恥ずかしいですね/////」
我に返ったように、照れる華子。

太朗は、無言で華子の手を引く。

「え………タロくん?」
そして近くの路地裏に向かい、ラブホテルに入った。

エレベーターに乗った瞬間━━━━━━━

「タロく━━━━━んんっ!!?」
華子の口唇を、奪うように重ねた。

華子の息も取り込むように、貪る太朗。

「ぷはぁ…たろ…んぁ……やめ…苦し…」

エレベーターが、部屋のある階に止まる。
扉が開くと、華子の尻の下を支え抱き上げた。

「ひゃぁ!?!」
「ハナちゃん、キス!」
華子を見上げ、キスを求める太朗。

「え?」
「キスして。僕から離れないで」

「え?」
「早く!ん!く、ち!」

ゆっくり顔を近づけると、太朗が食らいついてきた。
「んん…っあ…」
貪り合ったまま、部屋に向かい部屋に入るとそのままベッドに下ろされ組み敷かれた。


「ハナちゃん…好きだよ、大好き……」
「タロ…く……」

「望み通り、ハナちゃんしか映さない、ハナちゃんの声しか聞かない、ハナちゃんのことしか考えないから………
だから早く、繋がって一つになろ?」

また口唇が重なり、貪り合う。
パーカーやインナーを脱ぎ、上半身裸になって乱暴にベッドの下に投げた太朗。

「ハナちゃん…
ハナちゃんも服脱いで?裸になって?服なんかいらない」
ズボンと下着も一気に脱ぎながら、華子に言った。

「じゃ…じゃあ…シャワー浴びてから…」

「ダメ。そんな余裕ないの!!
あんなおかしくなる告白聞かされたら、もう…止まらない!!」
裸になった太朗。
華子のカーディガンのボタンに手を掛けて言った。

華子は頷いて、カーディガンを脱いだ。
ワンピースの背中のファスナーを下ろそうとするが、なかなか上手くできない。

すると太朗が「ハナちゃん、後ろ向いて」と言って華子を動かして、ファスナーを下ろした。
そしてそのまま、ブラジャーのホックも外した。

「……っ…んん…!!」
華子の背中に吸い付いた、太朗。

背中やうなじなどに吸い付き、キスマークがついていく。


「ほら、早く脱いで。
早く繋がりたい!!
ハナちゃんと一つになりたい……!」

二人は何度も抱き合い、何度も果てたのだった━━━━

「ハナちゃん…ハナちゃん…大好き…大好きだよ……!」
「タロく……私も…大好きです……!」


「だからハナちゃん…僕だけを見てて?
イカれてる僕を幸せにできるのは、ハナちゃんだけなんだから……………!」
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