タロくんとハナちゃん
「━━━━━ハナちゃん…起きた?」

ぐったりして少し眠っていた華子が、ゆっくり目を覚ます。
太朗が優しく微笑み、頭を撫でていた。

「ん…」
「身体、辛くない?」

「少し…」
「だよね…(笑)
ごめんね。僕、止まんなかった…
ハナちゃん、あんま慣れてないのにあんな激しいの……」

「いえ…大丈夫ですよ。
私は、幸せです……!」

「ほんとに?
僕のこと、嫌いになってない?」
不安そうに瞳を揺らす太朗。

華子は、ゆっくり太朗の頬に手を伸ばした。
「タロくん…大好きです」

華子の言葉に、満足そうに微笑み華子の手に自分の手を重ねた。
「ハナちゃん、お風呂入ろ?」

「はい。でも、もう少し待ってください。
身体…動かなくて……」

「フフ…ほら、おいで?」
太朗は華子を抱き上げ、風呂場に向かった。


「━━━━キスマークだらけだ…」

浴槽に浸かっている二人。
太朗に後ろから包み込まれ、自身の身体を見て呟く華子。

「フフ…幸せ!」
「え?そうですか?」

「うん!僕のモノって印が、沢山あるから!」
「………んー」
太朗の言葉を聞いて、考え込む華子。

「ん?」
そんな華子の顔を、後ろから覗き込んだ。

「私もつけたいです…!
私のモノって印/////」

クルッと振り向き、太朗を恥ずかしそうに上目遣いで見上げた。
「フフ…ん。いいよ!」

「何処だったらいいですか?」

「んー、首!」
少し考え、首を指差し言った太朗。
期待を込めたような、表情だ。

「首?ですか?
服着ても見えちゃいますよ?」

「見えちゃうじゃなくて!見せたいの!
僕は、ハナちゃんのモノって印!」

「は、はい!わかりました!じゃあ…」
嬉しそうに太朗を見る。

そして太朗の首に吸い付いた。
「……っ…」
「あ!ご、ごめんなさい!!少し噛んじゃいました…!!
ほんと、ごめんなさい!下手で…/////」

「フフ…いいよ!
はっきり痕が残るから、幸せ!」

「タロくん…」
「フフ…じゃあ、僕も!」

「え?もう、沢山ついてますよ?」

「やだー!まだまだつけるー」
「ひゃぁ!?ちょっ……くすぐった、いですよ…!!(笑)」

二人は、風呂でじゃれ合うのだった。
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