タロくんとハナちゃん
断らなきゃ!
「お願い!!華子……!」
…………でも、やっぱり関わらないなんて出来ない。
水羅は、一人で寂しくしていた華子に声をかけてくれた、たった一人の友人。
何か裏があるのは、見ればわかる。
太朗の言うように“危険”なのもわかる。
わかるが、目の前で涙を流し懇願する彼女を無下にはできない。
「━━━━わかりました」
「ほんと!!?ありがとう!」
「タロくんに知らせてきます」
「あ、それは!」
「え?」
「佐藤さんには、内緒で来てほしいの」
「え?でも、それはさすがに……」
「お願い!!」
水羅は、華子の手を掴み引っ張った。
「え━━━!!!?み、水羅ちゃん!!?」
引っ張られるまま、外に出た華子。
「水羅ちゃん!!ちゃんと行きますから、タロくんに知らせてからに!!」
華子が必死に訴える。
しかし水羅は、無言で引っ張っている。
しばらく歩くと、ワゴン車が止まっていて中から紫蘭の男達が出てきた。
「水羅ちゃん!こっち!」
「え……」
(だ、誰……!!?)
「誰にもバレてないよな?」
「は、はい!」
「水羅ちゃ…この人達……」
「ごめん、華子」
「え……」
「ハナちゃん、ちょっとお利口さんにしてねー」
そう言って、口をハンカチで塞がれた。
華子の意識がなくなり、ワゴン車に乗せられた。
「水羅ちゃんも乗って」
「え?私は、解放じゃ……」
「………」
無言で水羅を見る、紫蘭の男。
「え…あの……」
「………君ってさ…」
「え?」
「……いや、何もない。
早く乗れよ」
水羅も乗り込み、ワゴン車が発進した。
「………ん?あれ…って……ハナ?
なんで?」
たまたま理一郎が見かけ、慌てて太朗に電話をかけた。
「お願い!!華子……!」
…………でも、やっぱり関わらないなんて出来ない。
水羅は、一人で寂しくしていた華子に声をかけてくれた、たった一人の友人。
何か裏があるのは、見ればわかる。
太朗の言うように“危険”なのもわかる。
わかるが、目の前で涙を流し懇願する彼女を無下にはできない。
「━━━━わかりました」
「ほんと!!?ありがとう!」
「タロくんに知らせてきます」
「あ、それは!」
「え?」
「佐藤さんには、内緒で来てほしいの」
「え?でも、それはさすがに……」
「お願い!!」
水羅は、華子の手を掴み引っ張った。
「え━━━!!!?み、水羅ちゃん!!?」
引っ張られるまま、外に出た華子。
「水羅ちゃん!!ちゃんと行きますから、タロくんに知らせてからに!!」
華子が必死に訴える。
しかし水羅は、無言で引っ張っている。
しばらく歩くと、ワゴン車が止まっていて中から紫蘭の男達が出てきた。
「水羅ちゃん!こっち!」
「え……」
(だ、誰……!!?)
「誰にもバレてないよな?」
「は、はい!」
「水羅ちゃ…この人達……」
「ごめん、華子」
「え……」
「ハナちゃん、ちょっとお利口さんにしてねー」
そう言って、口をハンカチで塞がれた。
華子の意識がなくなり、ワゴン車に乗せられた。
「水羅ちゃんも乗って」
「え?私は、解放じゃ……」
「………」
無言で水羅を見る、紫蘭の男。
「え…あの……」
「………君ってさ…」
「え?」
「……いや、何もない。
早く乗れよ」
水羅も乗り込み、ワゴン車が発進した。
「………ん?あれ…って……ハナ?
なんで?」
たまたま理一郎が見かけ、慌てて太朗に電話をかけた。