仕事サイボーグな私の恋愛事情~人生は物語のようには上手くいかない。それでも…また恋を始めても良いですか?

 次の日。

「あー頭いたい。飲み過ぎたー」

 ごろりとベッドで寝返りを打った更咲は額を押さえた。

 またやってしまった、途中から記憶が無い。

 しかし、ここは自分の部屋で服もきちんと着ている。

 そのことに安堵する。

 沢山のお酒を飲み例え記憶をなくしたとしても、きちんと家に帰れるのが、更咲の凄いところだとよく言われる。ある意味これは特技とでも言えるだろうか。

 そう言えば昨日、記憶をなくす前に何かあったような……。

 何だったっけ……?

 ん゛ーー?

 痛む頭を押さえながらキッチンに向かい、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出す。それを喉に流し込み水分を補給する。昨日お酒を飲み過ぎて脱水症状を起こしていたのか、体が水分を欲している様でペットボトルの水が、あっという間に体の中へと消えていった。

 あーっ、美味しい。

 ホッと一息ついたその時。

 昨日の記憶が蘇ってきた。

 あっ……そうだ、あの時に見た男の人が気になったんだ。

 確か岡本さんと一緒にいたヒモ?彼氏?だと思う。

 ううん。絶対にそう!

 間違いない!

 ふふふっ……。

 面白くなってきたかも……。



< 60 / 117 >

この作品をシェア

pagetop