仕事サイボーグな私の恋愛事情~人生は物語のようには上手くいかない。それでも…また恋を始めても良いですか?
次の日。
「あー頭いたい。飲み過ぎたー」
ごろりとベッドで寝返りを打った更咲は額を押さえた。
またやってしまった、途中から記憶が無い。
しかし、ここは自分の部屋で服もきちんと着ている。
そのことに安堵する。
沢山のお酒を飲み例え記憶をなくしたとしても、きちんと家に帰れるのが、更咲の凄いところだとよく言われる。ある意味これは特技とでも言えるだろうか。
そう言えば昨日、記憶をなくす前に何かあったような……。
何だったっけ……?
ん゛ーー?
痛む頭を押さえながらキッチンに向かい、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出す。それを喉に流し込み水分を補給する。昨日お酒を飲み過ぎて脱水症状を起こしていたのか、体が水分を欲している様でペットボトルの水が、あっという間に体の中へと消えていった。
あーっ、美味しい。
ホッと一息ついたその時。
昨日の記憶が蘇ってきた。
あっ……そうだ、あの時に見た男の人が気になったんだ。
確か岡本さんと一緒にいたヒモ?彼氏?だと思う。
ううん。絶対にそう!
間違いない!
ふふふっ……。
面白くなってきたかも……。