あの日えがいたもの
ジリリリ。ジリリリ。
目覚ましの大きな音で目が覚める。
今日もいつもと変わらない。
つまらない1日がはじまる。


ドドドドドド!!・・・
階段を勢いよく下りる。
「おはよう・・・。」という私の言葉に対して
「静かに下りなさい。」というけれど私のことは
まるっきり無視。そして弟にいう
「忘れ物はない??」


私の家は、お母さん:橘雅子、弟:橘祐真
そして私橘愛の3人暮らしで単身赴任中のお父さん:
橘宗太の4人家族。


「いってきまーす。」と余裕そうな祐真。
にもかかわらず、祐真を心配そうに送り出すお母さん。
下にきてすぐ部屋にもどる私なんかどうでもいいって
感じ。まぁ、これはいつものこと。
どうでもいい娘の私。
大事な息子の祐真。
正直さみしい・・・。でももう慣れたみたい。


部屋にもどって着替える。
携帯を開く。メモリーにはいってるのはお父さん、お母さん
いとこのお兄さん。たったの3人。
別にどうでもいい。携帯は中2の最後の期末テストが
よかったから買ってもらえた。ほしかった理由はとくにない。
使うときといえば電話、メール、ゲーム(ほとんどしないけど)
くらい。


どうして3人しか登録されてないか??
・・・・・そんなの決まってる。
友達がいないからだよ。
家にいるときは平然としてるけど学校生活なんて
ありえないよ、もぅ。
今は、冬休み。友達がいない=遊ぶ相手がいない。
もちろん学校では話す相手がいない。あなたなら考えられる??
こんな毎日。      


きっと逃げ出したくなる・・・。
家にも学校にも私を受け入れてくれる人はいない。



「はやく学校に行きたい」
今までそんなこと思ったことなんて・・・、



・・・・・。
あ、・・・。
あったかもしれない。



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