涼子×キズナ×春子
4:帰りたくない
春子は授業が終わるのがユーウツだった。
帰りたくない。
母と父はいつも言い争いをしていた。
5歳上の兄は引きこもったまま部屋から出てこない。
正直、重い。
家に帰ると胸がつぶれそうだ。
学校からの帰り道、そんな事を春子は涼子に話すのだった。
そんな時涼子はいつもこう言ってくれる。
「そんなこと、たいした事じゃない、いつか家を出れるんだから。乗り越えるには勉強するの。誰よりも頭が良くなれば、大丈夫」
そんなこと、たいした事じゃない。
つらい時、涙をこらえて春子はおまじないのようにその言葉を繰り返した。
帰りたくない。
母と父はいつも言い争いをしていた。
5歳上の兄は引きこもったまま部屋から出てこない。
正直、重い。
家に帰ると胸がつぶれそうだ。
学校からの帰り道、そんな事を春子は涼子に話すのだった。
そんな時涼子はいつもこう言ってくれる。
「そんなこと、たいした事じゃない、いつか家を出れるんだから。乗り越えるには勉強するの。誰よりも頭が良くなれば、大丈夫」
そんなこと、たいした事じゃない。
つらい時、涙をこらえて春子はおまじないのようにその言葉を繰り返した。