ピアニストは御曹司の盲愛から逃れられない
吹き出してしまった。可愛い。相変わらずだ。
「ああ、出来れば夜ゆっくり食事でもしながら、その後お茶してもいい。夜時間ないなら、昼食べてからお茶をして夕方まででもいい。どうかな?」
少し間が開いた。
「日によりますけど、そうですね。お昼が空いているのは……大学がないとき。でも、練習しないといけないときもあるから、うーん」
真剣に悩んでいる。
「なら、夜がいいんじゃないか?夕方から夜が一番いいだろ。ピアノも夜遅く弾かないだろうし……」
「そうですね。そうしましょうか。じゃあ、お茶じゃないですね。堂本さんたら嘘つきです」