隣の席のひまわりさん
ボカロやアニメが好きな真里にとっては、彼女たちとの会話はただ辛いだけだ。

「やっぱり音楽といえばKーPOPでしょ!××の新曲マジ神だった!KーPOP聴かない人の神経がわからんわ」

「ねえねえ、放課後買い物行かない?××の最新コスメほしいんだよね〜。あと××のバッグ!」

「夏休み入ったらさ〜、ユニバかディズニーどっちか行きたいよね〜。お金は親に頼んだら何とかなるでしょ?」

「××くんのドラマ超キュンキュンしたよね!一生推せるわ〜!映画化もされるらしいし、見に行こうよ!」

四人は時々は真里に話を振るものの、真里は会話についていけない。趣味があまりにも違いすぎる。だが、四人の嘲笑った顔が頭の中に浮かび、好きなものを好きとは言えなかった。

(全然楽しくないな。この会話)

休み時間が終わるチャイムがなった時、真里はドッと疲れてしまっていた。ため息を吐く彼女を、陽毬がジッと見ていた。



放課後、四人に買い物に誘われたものの、引っ越しの片付けがまだ終わっていないからと断り、真里は教室の自分の机で突っ伏していた。
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