Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
どうやら彼も逃げ出してきたようで、逃走先も同じとはなかなか気が合うなぁ。
「そっかぁ、私も。……でも外出てよかった!
こんな穴場で綺麗な星空が見られたし!」
つい頬が緩みながら眺めていると
何故だか今彼がどんな表情をしているのか気になり、
そっと彼を見てみると⎯⎯⎯パチッと目が合った。
……びっくりした。
彼はずっとこちらを見ていたようで
目が合った瞬間、夜空色に囚われ目が離せなくなった。
見つめ合っているとふいに
真剣な顔をした彼から、穏やかで心地のいい低音が零れた。
「瑠花。 明日夜のキャンプファイヤーの時、 またここで僕と星見ない?」
⎯⎯⎯ドクンっと一気に血液が身体中を循環し始めた。
彼はあのジンクスを知っているのだろうか。
彼の真意が分からず呆然と目を見開いたまま見つめる。
彼も私の返答を待ってるようで見つめ返される⎯⎯⎯。