Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
幸い二つ木のお陰で落下は途中で食い止められたが…
その傷だらけな姿に血の気が引く。
一気に怒りの感情が湧き上がり
「てめぇ、 何してんだよ。執着もいい加減にしろよ!
下手したら死んでたかもしれないんだぞ!
お前は戻って助けを呼べ。そして金輪際彼女に近づくな。
次近づいたらお前の事、消すからな。…わかった?」
一言一言突き刺すように。
明確な怒気を孕んだ声でそう言い放ち、胸ぐらをつかんで川路をこれでもかと鋭く睨む。
「っ、は、はい。すみませんでした。」
と今や悔しさを浮かべることも許されぬ川路は、足早に広場へと去っていった。
……あいつのことは信用ならない。
念の為、 幸いなことにギリギリ電波が通っているスマホで、唯一心許せる友人の風間に連絡して
細心の注意を払いながら瑠花の元へ下りる⎯⎯。