Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜

⎯⎯⎯地面に横たわる彼女の容態を確認した後


背中に手を添え、冷たい地面からそっと起こしてあげると


その小さな体が小刻みに震えていた。



……怖かっただろうに。

あの中でよく冷静に対応出来たものだ…本当にすごい。

彼女を褒めちぎってやりたい。


が、とりあえずは彼女を安心させてあげないと…



彼女の体が冷えないように自分のジャージをかけ

僕の胸に寄りかからせ背中を支えてあげると、

彼女は少しだけ落ち着いたようで震えが止まった。



しばらくすると、彼女が俯いて小さく鼻をすすったが

今は気づかないふりをした⎯⎯⎯。



そして顔を上げた時

彼女の潤んだ目がとても扇情的で少しドキッとした……


ってこんな時に何を考えてるんだ。



人知れず心の中で(かぶり)を振る。

< 122 / 326 >

この作品をシェア

pagetop