Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
救助を待つ中⎯⎯⎯⎯
彼女を抱き寄せ、背中をさすりながら
心配のあまり彼女の顔色や体を何度も目視していると…
だんだん彼女の目がとろんとして、意識がうつらうつらとしだした。
疲れて眠いんだろうな〜。 と思いながら、
その安心しきった表情に少しばかり微笑ましくなる。
本当にこんな状況ですら可愛いってどういうこと…。
愛おしさのあまり、
バレない程度に腕に力を込め彼女を抱きしめると
彼女からじんわりと暖かい体温をしっかり感じることができた。
……ちゃんと生きてる。
本当に良かった⎯⎯っ。
そう安堵すると同時に
『もしかしたら、これが失われていたかもしれない』
と最悪の状況を想像してしまい、どうしようも無い恐怖に襲われる。
救助がきて無事引き上げられた後も
無意識に彼女へ縋るように抱きついたまま⎯⎯⎯
僕は彼女を離すことができなかった。