Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜

違う違う!そういう方向に"何か"じゃない!



「いやいや、理斗!? 私たちは付き合ってないんだよ?
そんな恋人みたいなこと出来ない…不誠実だよ…」


「僕がいいって言ったらいいの。 応えられなくても傍にいてほしい。…そりゃ好きになってくれたら嬉しいけど。
ずっと好きだったからこそ、嫌がられない限り触れたいし、触れてもらいたいんだよ」



どこか切ない目をした彼が私を見つめながら優しく笑う。



「あ、ありがとう。でもそんな無償の愛みたいなの、与えられるほど私いい子じゃない。……理斗には幸せになってもらいたいの」



と少し涙腺が緩みそうになり眉間に皺が寄ってしまう。



「あぁ、そんな顔しないの。…僕は今すごく幸せだよ?
それに無償なんかじゃない。 僕だって求めてるし与えられてる。……毎日瑠花といられて、ご飯を食べて、話して、笑いあって……そんな幸せ、今まで僕にはなかったから」



私を優しく抱きしめ、頭を撫でながら言う理斗。


そんなことを言われたらもう無理だ。


私は朝から泣いてしまった。

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