Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
男が去った安心のあまり力が抜けてヘタリ込みそうになると、蓮くんがぐいっと腰を支えてくれた。
「ごめん。助けてくれてありがとう。……でも、どうしてここにいるの?」
彼から体をそっと離して問う。
蓮くんは一度送ってくれたことがあったから、私の家を知ってるのは分かるけど……
蓮くんの家ってここら辺なのかな?
「あぁ、そうそう! 瑠花ちゃんに借りた教科書返し忘れてて返しに来た。ってメッセ入れといたんだけど…見てない?」
「えっ」
急いで確認すると……入ってた。
家出てから何買うかで頭いっぱいで確認できてなかった。
「ごめん!見れてなかった!……でもそっか。
おかげで助かったよ、本当にありがとう」
と笑みを浮かべて言うと彼は切なそうに
「いや、今度は助けられてよかったよ。それにそんな無理して笑わないで。 怖かったでしょ?…俺のことも頼ってよ」
と言いながら私をそっと抱きしめた。