Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
「ほらな?」
「いや、今のは言わせただろ」
「なんの事だか」
小憎たらしい顔をする理斗と引き気味の蓮くんに、私は呆けている状況。
……うん、カオスだ。
「瑠花ちゃん!?本当に大丈夫なの!?
こんなやつのとこにいて! いや居ない方がいいよ!?」
と肩を揺らしてくる蓮くんを理斗が「触るな」といって剥がした。
これが日常だったな〜。 なんてアホなことを考える。
「えっと、夏の間だけだから……大丈夫、かな? 心配してくれてありがとね?」
「……いや心配じゃなくてね…」
……どういうことだろう? と首を傾げていると
「瑠花中入るよ」
理斗に引っ張られた勢いで蓮くんの手から離れた。
ちょっと落ち込んだ様子の蓮くんに心配になりながらも
「蓮くん本当にありがとう!今度お礼させて!
今日はとりあえずおやすみなさい!」
そう大きい声で言うと
スタスタと早歩きな理斗に引きずられるようにして
その場を後にしたのであった⎯⎯⎯。