Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
黙って私の話を聞きながら、慰めるように頭を撫でてくれる蓮くん。
「何が瑠花ちゃんをそこまでにしたのかは分からないけど、話してもらえて嬉しい。
……俺は違う。 なんて容易には言えないけど、心の中を見せれるなら見せてあげたいぐらい…俺は瑠花ちゃんでいっぱいだよ。
瑠花ちゃんが苦しい時、恋人になれなかったとしても…
俺は傍にいるよ」
彼の優しさに、ついに私は涙の防波堤が決壊した。
⎯⎯⎯蓮くん、 貴方は本当に同い年ですか…?
少々人が出来すぎていませんか?
きっとそうやって人のことを考えすぎるから
貴方は嫌なことも拒めずに苦しんだのでしょうね。
貴方の手を取る人がどうか
彼を包み込むような素敵な女性であります様に。
今だけは……
背中を優しく撫で続けてくれる蓮くんの幸せを
叶えられない私が願うことを許してください。