Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
◇◇


彼女はとても真剣に、少しも目を逸らさず話を聞いてくれた。


俺の方が情けなくて、 恥ずかしくて……

なかなか顔を見れなかったぐらいに。


そんな彼女の誠実さに改めて気持ちを自覚し、しっかりと口にした。


「瑠花ちゃん、 好きだよ」


すると彼女は瞳を揺らし切なそうに、少し悲しそうな顔をした。



……あぁ、俺フラれるんだな。


そう思いながらも彼女の言葉を待つと


半分は予想通りで

半分は予想外に嬉しい言葉であった⎯⎯⎯。



あれだけ振り回していたのに俺を大切だと言ってくれた。


まぁ親愛の方ではあるんだけど…



理斗くんに負けてるのは正直、めちゃくちゃ悔しかったけど仕方ないとも思う。


あいつの目にはいつだって瑠花ちゃんしか写ってなかったし、その目は執着に染まっていた。


第三者から見るとそれは恐怖でしかないぐらいだから、 それが少々心配でもあるんだけど。

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