Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
それに俺は少し喜びを感じていたのに、 彼女は反対に泣き出してしまった。
泣くほど苦しくさせてしまっていることを申し訳なく思うと同時に
そこまで俺に心を砕いてくれてることに、歓喜せずにはいられなかった。
彼女の笑顔が見たくなり涙を拭うと
余計苦しそうな顔をしたので、心の中で焦っていた。
すると彼女は苦しい顔をする訳を
他人と関わらない理由をゆっくりと話してくれた⎯⎯⎯。
それは、俺には感じたことの無いもので
彼女の信じる苦しみを深く理解してあげられないことに歯がゆく思いながら
どうにかして今目の前で苦しむ彼女を助けてあげたい…
そう思ったら自然と言葉が口から出ていた。
そして彼女の頭を撫でてやると⎯⎯⎯
溜まったものを洗い流すように泣き出した。
このまま彼女の心の棘も、一緒に流されてくれたらいいのに…
