Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
俺が長く引きずらないようにあえて、しっかり答えを聞かせるなんて……
あそこまで真剣に言われたら
さすがに、断ることが少なからず苦しかったはずだ。
⎯⎯⎯ それさえも背負って。
彼女の優しさと彼女の抱えるジレンマに、気づいたら勝手に涙が零れていた。
……これが感極まるってことなんだろうな。
だからその優しさに免じて、俺は大人しく引き下がろう
彼女が幸せになれることを願って⎯⎯⎯
でも、まだそばに居ることだけは許して欲しい。
なんせ俺は…
これが正真正銘の⎯⎯ 初恋 ⎯⎯だから。
暫くは忘れられないだろうな……
と、どこか満ち足りた気持ちで微笑むと
彼女がやっと心からの笑顔を見せてくれた。
その笑顔にまた引き戻されそうになる ⎯⎯⎯⎯
というか戻された。
……本当にずるい。
こんなの好きにならないわけない。