Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜

この胸を焦がす気持ちを

昇華させられる日は来るのだろうか……



一矢報いたい気持ちになり、最後のイジワルとばかりに彼女の頬へキスをした。


これで動揺すればいいという魂胆だったのに。


一度じゃ足りなくなるその感触に

俺の方がさらに落とされるという大打撃を受けた。



⎯⎯⎯というかこれはもう


俺が堕ちる所まで堕ちてしまったってことなんだろうな。


だって、 何をされても好きどころかもっと好きになる。


こんなん一生忘れられるわけない⎯⎯⎯。




君の信じる"それ"は俺には通用しないみたいだよ…


あーあ、 俺を選んどけばよかったのに。


残念。



帰り道に彼女の幸せを願う気持ちと

初めての恋への未練にチクッとして流れた涙。


心做しかそのチグハグな感情がとても心地よかった。


俺の初恋は遠分続くだろう⎯⎯⎯⎯





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