Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜

渦巻く黒◆

◆理斗side



⎯⎯⎯あの日僕は

定期的にある親父の呼び出しで、勉強会には参加出来なかった。


あまりに憂鬱な時間で、なんとなくすぐ家に帰りたくなくて回り道をした。


瑠花は今頃どうしてるかな…


なんて考えていると

いつの間にか彼女の家まできていて、 近くで瑠花の声がした。


見てみるとタイミングの悪い事に


⎯⎯⎯佐久良と帰宅してきた所であった。



僕は咄嗟に物陰へ隠れた。



……こんな夜遅くまで何してたんだよ。



会話は聞こえないが随分と打ち解けた様子で


最後には佐久良が瑠花の頭を撫でやがった。


瑠花は、顔を真っ赤にして優しく微笑んでいた。



その光景に心がどんどん真っ黒に染まっていく⎯⎯⎯。



今まで瑠花は、僕以外には警戒心が抜けず一歩引いて接していて⎯⎯それはもちろん佐久良にもだった。


それが、 たった一日…放課後だけであれだ。

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