Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
「……俺、いつも女子対応するのめんどくさい時とか、だるい時とか…ここで休んでるフリしてさぼってるんだよね。 で、君が入ってきた時は遂に見つかったかって思ったんだけど」
⎯⎯だろうなと思いながら聞き流す。
「しばらくしてもなかなか来ないから見てみたら…君、利用者欄見てもこっち見ることもしなかったでしょ? だから不思議で不思議で」
「はぁ、そうですか」
興味無さそうに答えたのがいけなかったのだろうか……
彼は意地悪そうな顔になり
「君があの有名な"琴瀬瑠花"ちゃんだよね?」
とまた顔を近づけてきたので危機を感じ、立ち上がって距離を取る。
「っ、有名かどうかは知りませんが…そうですね。名前はそうです」
そういうと彼は急に吹き出し肩を揺らしながら笑う。
何が面白いのかと首を傾げると
「ははっ、 ガードが硬いね瑠花ちゃん。 俺に近づかれて離れるなんて、興味湧いちゃった」
更に笑みを深め、私の方に近づいてきた。
一歩、 二歩と後退るがそれでも距離を縮めてくる。