Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
それから彼女は⎯⎯⎯
進学クラスである隣のA組で
あの有名な"高嶺の大和撫子"の『琴瀬瑠花』であることを知った。
俺は、進学クラスの3年のつまらないカリキュラムが嫌すぎて最初から手を抜いていたから
よくそんな勉強しようと思うよなーと感心していた。
日に日によく見かけるようになり
気づけば俺は、彼女を目で追っていた。
"高嶺の大和撫子" なんて呼ばれてるから
もっと驕り高ぶった感じの子だと思ってたのに…
見かけると困っている人を助けてたり
先生の頼み事も面倒くさがらずに手伝っていて
⎯⎯⎯素直にすごい子だなと思った。
そうやって彼女を見ていると一つ気づくことがあった。
……彼女は大体一人で行動している。
女子とつるんだり、他人と深く関わっている様子がまるでないのだ。
ただ一人の男を除いては。