Rの恋鎖 〜ヤンデレ王子は溺愛中〜
⎯⎯⎯珀真 理斗
この男は、自分と同じように整った容姿で有名だから一応存在は知っていた。
入学式の時、女は全員無視だし
男も同中と思われるやつとしか話していない様子だった。
だから彼女と仲良くしていることが心底意外だ。
アイツも彼女の美麗さに惚れてしまったのか…
……っていやいや。
「アイツも」ってなんだ「も」って!
これじゃ、俺も惚れてるみたいじゃねーか。
頭に浮かんだ文字を消すように頭を振ったのであった。
◇◇◇
そんなふうに回想をする何度目かの昼のベッド休み中、またドアが鳴った。
喧騒の中、ドア付近で先生と誰かの話し声が聞こえる。
……彼女の声だ。
なぜそのような行動をとったのか分からないが、
カーテンを開いてベッドに腰をかけ、彼女が入ってくるのを待った。
どんな反応をするだろうか…
なんて少し浮き立つ気持ちには気づかず⎯⎯。