たくさんの笑顔
「さっきの言い合いおもろかったでぇ!」
いきなり声をかけられてビビッた。
「ビビッたぁ。入ったすぐ声かけるなや。お前だれやねん?」
「俺?橘 直樹<タチバナ ヒタギ>。字でかくとナオキってまちがわれるんやけど、ヒタギやから!お前さんは?」
「俺はー「中瀬 悠里やぁ!!!!!!!」
は?
突然、こっちに男が走ってきた。
「ホンマもんの中瀬 悠里やぁ!ジュニアカップの最優秀選手やったよな??チョー嬉しいわっ。」
勝手に握手されとるし・・・
「なんやねん。」
「テレビで見とったで!!!あの最後のシュートめっさカッコよかったわぁ!!いっぺんにファンになってもーた☆」
「そらどーも。」
言い忘れとった。小6のときにでた全国ジュニアカップで、俺は最優秀選手に選ばれたんや。
「へぇ、そーやったんやぁ。えらいすごいお人やったんや。」
直樹が相槌をうった。
「そんな騒ぐほどとちゃうで。そんときはチームで優勝でけへんだから・・・。」
たぶんこいつが見とった最後のシュートは残り時間数分のときに一点いれたやつやな。最後の一点いれても、一点差でまけたんや。あんときはものっそ悔しかったわぁ。
「すごいやないか優勝チームから一点いれたんやで?決勝戦なんてボロボロにやられてたやないか。優勝チームをあそこまで追い詰めれたんは、お前らだけやった。」
「いくら最優秀選手に選ばれたかて、俺はみんなで優勝するほうがすっとかえぇと思うてる。」
笑ってそうゆうと、
「かっけ~。」
と直樹が言うた。