エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
「菜那がいい人に巡り合えてよかったわ。本当にこれでいつ死んでも安心ね」
本当に安心しきった顔で母親は微笑んだ。その表情に嘘をついた心がチクリと痛む。
「……お母さん、縁起でもないこと言わないの」
「ごめん、ごめん。そうよね、死んだら菜那のウエディングドレス姿も孫も見れないものね! 頑張らなくっちゃ」
「そうだよ! もう! これだけ喋れれば大丈夫そうだね。また明日来るから今日は帰るよ」
「また二人で一緒に来てちょうだいね」
菜那はうんっと元気よく返事を返し、蒼司も母親に頭を下げ、病室を出た。
嘘をついてしまったからか、後ろ髪が引かれているような気がした。
本当に安心しきった顔で母親は微笑んだ。その表情に嘘をついた心がチクリと痛む。
「……お母さん、縁起でもないこと言わないの」
「ごめん、ごめん。そうよね、死んだら菜那のウエディングドレス姿も孫も見れないものね! 頑張らなくっちゃ」
「そうだよ! もう! これだけ喋れれば大丈夫そうだね。また明日来るから今日は帰るよ」
「また二人で一緒に来てちょうだいね」
菜那はうんっと元気よく返事を返し、蒼司も母親に頭を下げ、病室を出た。
嘘をついてしまったからか、後ろ髪が引かれているような気がした。