エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
「あぁっ……蒼司さんっ……」


 淫靡な水音を立てて、蒼司の指は菜那の身体を責め立てる。


「菜那さん、凄く可愛い……もう、我慢できない」


「あっ……ンんぅっ、ああぁっ」


 身体の中に蒼司が入ってくる。それだけで幸福感に満たされるセックスは初めてだ。腰を優しく打ち付けられ、高揚感が身体にどんどん充満していく。嬉しい、気持ちいい、自分だけじゃなくて蒼司にも気持ちよくなってほしい。菜那は蒼司の背中に手を回し、力ずよく抱きしめた。


「蒼司さんっ……もっと……」


 もっと激しくしてもいいんです。貴方にも気持ちよくなってほしいから。


 蒼司の顔が一瞬歪み、困ったように小さく笑った。


「っ……貴女って人は、本当に俺を煽る天才だ……」


「ンあぁっ……」


 ガツガツと腰を強く打つ付けられ快楽が脳天を突き抜ける。ポタポタと蒼司の顎を伝って菜那の頬に汗が流れ落ちた。

< 119 / 220 >

この作品をシェア

pagetop