エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
二時間ほど休憩し、蒼司のスピーチの時間が近づいてきたので菜那達は部屋を出て、もう一度会場へ戻った。愛羅にまた会ってしまうのかと思うと心は憂鬱だったが蒼司のカッコイイ姿を自分の目で見たい。背筋をピンと伸ばし、菜那は蒼司の隣に立った。
「そろそろホテルのオーナーと総支配人の挨拶になると思うから、もうそろそろ行きますね。菜那さんはここで待っててください。今椅子を用意させますから」
「はい。ざわざわありがとうございます」
スタッフがすぐに椅子を持ってきてくれ、蒼司にエスコートされながら菜那は椅子に腰を下ろした。
「安定期とはいえ大事な身体だからね。完成したホテルを見るだけでわざわざ俺のスピーチなんて見なくていいのに」
「ホテルも見たいし、蒼司さんのカッコいい姿も見たいんです」
少し照れたように蒼司ははにかんで笑った。
「じゃあ失敗しないように気を付けないとな。行ってきますね」
「はい。頑張ってくださいね」
蒼司は身体を曲げ、椅子に座る菜那の耳元に顔を近づけた。
「そろそろホテルのオーナーと総支配人の挨拶になると思うから、もうそろそろ行きますね。菜那さんはここで待っててください。今椅子を用意させますから」
「はい。ざわざわありがとうございます」
スタッフがすぐに椅子を持ってきてくれ、蒼司にエスコートされながら菜那は椅子に腰を下ろした。
「安定期とはいえ大事な身体だからね。完成したホテルを見るだけでわざわざ俺のスピーチなんて見なくていいのに」
「ホテルも見たいし、蒼司さんのカッコいい姿も見たいんです」
少し照れたように蒼司ははにかんで笑った。
「じゃあ失敗しないように気を付けないとな。行ってきますね」
「はい。頑張ってくださいね」
蒼司は身体を曲げ、椅子に座る菜那の耳元に顔を近づけた。