エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
「私からですか? いえっ、蒼司さんの話を先に聞きたいです」
「いえ、菜那さんから」
「いえいえ、蒼司さんの話から」
「俺の話より菜那範さんの話を先に聞きたいんです」
「……ふふっ、さんづけに戻っちゃってますね」
あ、と小さく口を開けた蒼司は目を細めて優しい笑みを見せた。菜那の大好きな蒼司の笑顔だ。
「つい、菜那さんには紳士ぶりたいって常に思ってるからかもしれませんね」
「確かに、蒼司さんは出会った時からとっても優しくてスマートで、紳士の鏡みたいな人で……って話がそれちゃってるじゃないですか」
「ははっ、本当だ。じゃあ菜那から話して?」
左ひじを自身の太腿につき、蒼司は菜那の顔を覗き込んだ。艶やかな瞳が菜那を捉える。この感じ、久しぶりだ。射抜かれるように見つめられ、自然と口が開いてしまう。
「いえ、菜那さんから」
「いえいえ、蒼司さんの話から」
「俺の話より菜那範さんの話を先に聞きたいんです」
「……ふふっ、さんづけに戻っちゃってますね」
あ、と小さく口を開けた蒼司は目を細めて優しい笑みを見せた。菜那の大好きな蒼司の笑顔だ。
「つい、菜那さんには紳士ぶりたいって常に思ってるからかもしれませんね」
「確かに、蒼司さんは出会った時からとっても優しくてスマートで、紳士の鏡みたいな人で……って話がそれちゃってるじゃないですか」
「ははっ、本当だ。じゃあ菜那から話して?」
左ひじを自身の太腿につき、蒼司は菜那の顔を覗き込んだ。艶やかな瞳が菜那を捉える。この感じ、久しぶりだ。射抜かれるように見つめられ、自然と口が開いてしまう。