エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
事務所について中に入るとすぐに社長が菜那に気が付き駆け寄ってきた。
「菜那ちゃん、昨日は休めた?」
「社長……はい、大丈夫です。本当にご迷惑をおかけしました。今日からまた心機一転、精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします」
菜那は深く頭を下げる。するとポンっと社長が肩に触れた。
「菜那ちゃん、顔を上げて。そのことで菜那ちゃんにも話すことがあるの」
「話すこと、ですか……?」
「こっちで話しましょう」
二人掛けのソファーに呼ばれ、二人で腰を下ろした。いつになく真剣な社長の表情に菜那にも緊張が走る。
「社長どうしました……? もしかしてまた近藤様、ですか?」
「ううん、違うわ。話ってのはこの会社のことで……」
少しの間を置き、社長は口を開いた。
「カジハンドは倒産することにまりました」
「え……」
本当ですか? と口から出そうになったが社長の眉尻を下げ、潤んだ瞳が事実だということを物語っている。
「菜那ちゃん、昨日は休めた?」
「社長……はい、大丈夫です。本当にご迷惑をおかけしました。今日からまた心機一転、精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします」
菜那は深く頭を下げる。するとポンっと社長が肩に触れた。
「菜那ちゃん、顔を上げて。そのことで菜那ちゃんにも話すことがあるの」
「話すこと、ですか……?」
「こっちで話しましょう」
二人掛けのソファーに呼ばれ、二人で腰を下ろした。いつになく真剣な社長の表情に菜那にも緊張が走る。
「社長どうしました……? もしかしてまた近藤様、ですか?」
「ううん、違うわ。話ってのはこの会社のことで……」
少しの間を置き、社長は口を開いた。
「カジハンドは倒産することにまりました」
「え……」
本当ですか? と口から出そうになったが社長の眉尻を下げ、潤んだ瞳が事実だということを物語っている。