エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
近藤の家を出て、沙幸と二人で事務所に戻るため車に乗った。カジハンドの事務所は都内にあるが小さな店舗だ。
社長の鷹田尚美(たかだなおみ)率いるカジハンドの従業員は全六名。菜那も高校を卒業とともにカジハンドに就職してもう八年になる。
「にしてもさ~、今回のお客様はかなり手ごわそうじゃない? 家事代行というよりも掃除業者を呼ぶレベルだったと思うんだけど」
運転しながら沙幸はため息をついた。それにつられて菜那の口からもため息が漏れる。
「……そうですよね。多分次行くときにはもうゴミで溢れてるかもですね」
「でもうちのお店、今頑張らないとやばいもんなぁ……」
「そう、みたいですよね……」
カジハンドは感染症の流行により、自宅に他人を入れる事を避ける光景が出てきてしまったため、経営不振に陥っていた。なのでゴミ屋敷であろうと、なかろうと、依頼を断るわけにはいかないのだ。
社長の鷹田尚美(たかだなおみ)率いるカジハンドの従業員は全六名。菜那も高校を卒業とともにカジハンドに就職してもう八年になる。
「にしてもさ~、今回のお客様はかなり手ごわそうじゃない? 家事代行というよりも掃除業者を呼ぶレベルだったと思うんだけど」
運転しながら沙幸はため息をついた。それにつられて菜那の口からもため息が漏れる。
「……そうですよね。多分次行くときにはもうゴミで溢れてるかもですね」
「でもうちのお店、今頑張らないとやばいもんなぁ……」
「そう、みたいですよね……」
カジハンドは感染症の流行により、自宅に他人を入れる事を避ける光景が出てきてしまったため、経営不振に陥っていた。なのでゴミ屋敷であろうと、なかろうと、依頼を断るわけにはいかないのだ。